会長就任にあたって 一川誠

6月11日,12日に京都工業繊維大学で開催された第8回大会中の理事会で会長に推挙され,総会で承認されました.学会立ち上げから8年にわたって活動を引っ張ってこられた辻正二初代会長の後を受け,二代目の会長を務めることになりました.今後4年間,辻先生の築かれた土台の上で,日本時間学会と会員の皆さんの時間学関連の研究を発展させられるよう努力してまいります.

これまで理事として8年間,日本時間学会の活動を見てきましたが,本学会には,学際的な研究分野としての独自の可能性があるのと同時に,難しさもあるように感じております.会長としての任期中は,学際的領域の学会としての強みをさらに強め,弱いところがあれば,新企画のアイデアなどで補っていければと考えております.

学際分野の学会としての強みに関しては,特に毎年の大会において,幅広い分野での時間に関わる研究の動向を知ることができます.これは,私自身,研究者としての視野を広げる上でも,とても貴重な機会であると感じております.これからも,本学会に接することで,会員の皆様が時間に関する多様な研究分野の動向や最新情報を知ることができる場にしたいと考えています.

その一方で,時間学会の問題として,大会における個別の領域での議論を深めることが難しい点を挙げることができると思います.大会での限られた時間の中で,多くの分野の研究者が発表することになるため,個別の分野での議論に使える時間が短くなるのは仕方ないことではあります.しかしながら,特に,若手の参加者からは,この点に関する不満を聞くことが何度かありました.理事の先生方とも相談し,何か対策を考えたいと思っております.

この問題に関しては,大会における一般発表ではなく,大会における公開シンポジウムや,大会外でのフォーラムやシンポジウムなどの特別企画を通して対応していけるのではないかと考えております.また,その他にも,それぞれの専門分野における研究関連施設の見学・研修などの特別企画なども実施し,各領域における最先端の研究状況を,他の領域の研究者にも触れられる機会を作ることが出来ればと考えております.

また,本学会の重要な課題として,学会員を増やす必要があります.現在の会員数は160人ほどということですが,安定した学会活動のために,会員数をもっと増やしたいと考えています.そのためにも,まずは,学会やその活動を魅力的なものにする必要があります.たとえば,国際時間学会との協力体制の構築や,学会誌『時間学研究』の充実なども図りたいと考えております.

先日の大会の折,何人かの理事の先生方とのやり取りの中で,学会のロゴやシンボルマークなどについてデザインコンペなど開催してはどうかという話が出ました.確かに,本学会には,まだロゴやシンボルマークのようなものがありません.学会ロゴやシンボルマークのデザインコンペなどの企画を開催すれば,デザインやアート分野の会員を増やすことにもつながるかもしれません.是非実現したい企画です.また,学会の企画について,会員の皆様からもいろいろとアイデアをいただきたいと考えております.

今回の大会では,橋本淳一郎先生,長谷川貴之先生,長嶋洋一先生にも新たに理事に就任していただきました.新理事を含めた理事の先生方の助けも借りて,日本時間学会および時間学研究を盛り上げていきたいと考えております.会員の皆様,よろしくお願いいたします.

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